荷重計算
固定荷重
部材形状や仕上重量などを元に固定荷重を計算します。コンクリート打ち増し寸法の入力や鉄骨重量割増率の入力も行えるため、特殊荷重などで固定荷重を追加入力する必要はほとんどありません。
床構造の自動認識
大ばりで囲まれた範囲に任意で配置された小ばりから複雑な床構造を自動認識して、荷重計算を行います。
ダミー部材
実際には存在しないはり、柱を壁、床などの配置用にダミー部材として指定ができます。荷重分割、解析上は部材が無いものとして扱い正しく計算されます。
地震力、風圧力、積雪荷重
あらかじめ設定した数値を用いて自動計算できます。
用途係数、地震層せん断力係数、風力係数を直接入力することや、屋根面の吹き上げ、吹き下げ荷重を考慮することも可能です。
仕上重量、積載荷重
仕上重量は、柱、はり、壁、床スラブ、ブレース、小ばりに対して層ごと、あるいは部材配置ごとに設定することができます。
床スラブは、仕上重量と積載荷重の配置を別々に行えるので、各室ごとの用途に合わせた入力が柔軟に行えます。
特殊荷重
特殊柱荷重、特殊はり荷重、特殊片持ばり荷重、特殊スラブ荷重、特殊小ばり荷重、任意点追加重量、節点力で荷重を追加できます。部材形状で入力できないものや、設備荷重、付属構造物などの特殊な荷重を追加して考慮することができます。
部分地下階を有する建物の地震力控除
部分地下階を有する建物は地盤へ流れる地震力の調整をするため、地震力を低減する方法や地盤バネを設定する方法など、複数の方法が選択できます。
基礎配置による地反力の計算
べた基礎、布基礎では地反力を自動計算します。
応力計算
立体解析で浮上りも考慮
立体解析のため不整形な建物でも正確な応力解析ができます。
特別な指定は不要で、浮上りを考慮した解析ができます。
また、ブレースは細長比により圧縮力の負担の可否を判別し、応力解析で考慮することもできます。
最大4方向の正負加力
水平荷重時はX・Y方向正負加力のほか、任意の2方向正負加力も計算できます。不整形な建物における検討方向の追加に便利です。
部材ひび割れを考慮した応力解析
部材ひび割れ考慮の応力解析を指定することができます。ひび割れ後の剛性は自動計算します。
基礎に対応した上部構造の計算
直接基礎および杭基礎におけるフーチングの寄り・基礎下端レベル・杭支持力・杭頭曲げ反力等を直接入力することにより基礎の偏心曲げモーメントや浮上り抵抗力を考慮した応力解析を行います。
S造はりの水平面内剛性を考慮した応力解析
大きな吹き抜けや、多剛床・剛床解除指定の節点に取り付くS造はりでは、水平面内剛性とねじり剛性を考慮した応力計算が出来、得られた2軸応力に対応したはりの断面検討機能を備えています。
基礎の寄りによる偏心曲げモーメントの計算
独立フーチング基礎や杭基礎の寄りを指定することで偏心曲げモーメントを計算することができます。支点反力の繰り返し計算を行うので誤差の少ない結果が得られます。
断面計算
計算種別
RC部材
柱、はり、壁、柱はり接合部の検定計算、存在応力に対して必要な鉄筋量を求める算定計算のいずれかを指定により行います。
SRC部材
柱、はり、壁、柱はり接合部、柱脚(非埋込み/埋込み)の検定計算、存在応力に対して必要な鉄筋量および鉄骨板厚を求める算定計算のいずれかを指定により行います。
S部材
柱、はり、鉛直ブレース、水平ブレース、柱脚(露出/埋込み/根巻き)、柱はり接合部の検定計算を行います。 また、断面性能が不足する場合は鉄骨の必要板厚を算定します。 また、幅厚比、保有耐力横補剛、保有耐力接合の確認、Sはりは、2軸曲げモーメントに対する検定もできます。
断面算定位置
柱は柱頭・柱脚、はりは端部・中央・ハンチ始端、鉄骨は継手部、ブレース取付部も断面計算します。端部断面計算位置は長期、短期とも軸心、フェース、剛域端を指定できます。
検討部材範囲(柱、はり)
柱抜けによる複数スパンに渡るはりや、複数階に渡る柱となった場合にも1本の部材として断面計算できます。
個別出力、グループ出力
計算したすべての部材の結果帳票を出力する個別出力に加え、同一断面の部材のうち、検定比が最大となる部材の結果帳票のみを架構全体または層ごとに集約して出力するグループ出力もできます。
断面計算内容
はり(S造の2軸応力対応)、柱(2軸応力対応)、耐力壁、柱はり接合部、鉛直/水平ブレース、露出、埋込み、根巻きの各形式柱脚とベースプレート部分の断面検定計算ができます。また、継手部は、SCSS-H97準拠の指定ができ、その適合の確認、幅厚比、保有耐力横補剛も確認できます。