構造システムは、建築構造計算および各種構造計算用ソフトウェア(一貫構造計算、耐震診断計算、耐震補強、応力解析、振動解析など)のプログラム開発と販売を行っています。
MED-3は、建築実務で一般的に使用される諸基準に準拠して、RC/SRC/S/CFT造ならびに木造の断面計算を行うソフトウェアです。
単独利用のほか、「FAP-3※1」Ver.6 とダイレクトに連動して断面計算を行うこともできます。
許容応力度設計に基づく断面計算から、S造はり部材の詳細な応力分布状態を想定した断面計算まで、任意形状の構造物の断面計算に対応できる機能を備えています。
入力・表示 - マウス操作により、FAP-3から転送したデータの確認や編集が、快適かつスピーディーに行えます -
モデルウィンドウ
モデル図全体を表示することや、フレーム別、層別に詳細表示することができます。
プロパティウィンドウ
モデルウィンドウと連動して、データの確認や編集が行えます。
モデルウィンドウを見ながらより直感的に作業できます。
グリッドシートウィンドウ
表形式でのデータ入力、変更、修正作業が行えます。
表計算ソフトウェア(Microsoft Excelなど)のように行や列を指定して、データ入力と編集ができます。
ナビゲーションウィンドウ
モデル図全体が簡易表示され、モデルウィンドウで詳細表示されている位置を確認できます。
また、ウィンドウ上でマウス操作して、モデル図を回転することもできます。
豊富な表示モード
モデル図に断面や応力を表示できます。
断面計算位置や横補剛位置も重ねて表示できるので、設計用応力の確認が容易に行えます。
表示モードの組み合わせ機能によりワンクリックで表示内容を変更できます。
また、表示モードの組み合わせはカスタマイズ可能なので、よく使う組み合わせを登録しておくことで、作業効率が向上します。
部材・材質
部材
表入力では、入力不要なセルのグレー表示や、エラー入力の強調表示、検索文字をハイライトで表示することができます。
RC造 | はり※1、柱、壁 | SRC造 | はり※1、柱、壁 |
---|---|---|---|
S造 | はり※1、柱※2、トラス | 木造 | はり、柱、トラス |
断面形状
RC造、SRC造
はり | 柱 | ||
---|---|---|---|
RC造 | |||
SRC造 | コンクリート | ||
鉄骨 |
鋼管コンクリート柱
被覆形 | 充填被覆形 | |
---|---|---|
角形鋼管 | ||
鋼管 |
CFT柱
充填形 | |
---|---|
角形鋼管 | |
鋼管 |
木柱
はり | 柱 | トラス |
---|---|---|
S柱
はり、柱、トラス | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
丸鋼※1 | 平鋼※2 | 山形 | みぞ形 | H形 | 箱形※3 | 鋼管※4 | 角形鋼管※4 | C形 |
材質
鉄筋 | 普通鉄筋 | SD235、SD295、SD345、SD390、SD490、SR235、SR295 |
---|---|---|
高強度 せん断補強筋 |
SBPD1275/1420(ウルボン)、 SBPDN1275/1420(リバーボン1275)、 KW785(リバーボン785)、 SHD685(UHYフープ)、 MK785(エムケーフープ)、 KH785(スーパーフープ)、 KH685(スーパーフープ685)、 SPR785(パワーリング785)、 SPR685(パワーリング685)、 OT685(OT685フープ)、 JH785(Jフープ785) | |
鉄骨 | 炭素鋼 | SS400、SS490、SM400、SM490、SM520、 SN400、SN490、STKR400、STKR490、 STK400、STK490、BCR295、BCP235、 BCP325、BCP325T、P-385、HBL385、 G385、G385T、NBCP325EX、NBCP440、 SHC400、SHC490、SHCK490、 SHC275-EN、SHC355-EN、UBCR365 |
軽量形鋼 | SSC400 | |
ステンレス鋼 | SUS304A、SUS316A、SUS304N2A | |
木造 | 平成13年国交告第1024号に基づく集成材、製材 |
鋼材・材質・認定品露出柱脚・木造接合金物のデータベース
鋼材・鉄筋径・鉄筋材質・鉄骨材質・木造材質・認定品露出柱脚・木造接合金物は、構造モデラー+NBUS7※1/BUS-6※2やFAP-3、SNAPシリーズ※3、WOOD-ST※4と
共通のk-DB(構造システムデータベース)を参照して効率的に入力できます。
データベースはユーザー定義することもでき、ユーザー定義したデータベースは、FAP-3(鋼材のみ)と共用できます。
k-DB(構造システムデータベース)
各種鋼材・露出柱脚工法・免震装置・制振装置・木造(構造用集成材、構造用製材、接合金物)などのメーカー製品は、各プログラムで共通して使える「k-DB(構造システムデータベース)」に登録されていますので、k-DBを参照すると効率的に入力できます。
計算 - 断面計算に関する諸条件と荷重ケースを設定するだけで、スムーズに断面計算を行えます -
検定計算
存在応力度と許容応力度を比較し、安全性を確認します。
① 2軸応力を考慮した断面計算
はり(S造のみ)/柱部材では、2軸応力を考慮することができます。
② S造はり部材の詳細応力に対する断面計算
S造はり部材の詳細応力に対して断面計算が行えます。プラント構造物のように複雑な荷重ケースの場合でも、実情に近い応力分布状態を想定した断面計算が行えます。10等分位置・ハンチ位置・継手位置と荷重作用位置を考慮した最大100箇所で計算します。ただし、結果は7区間に分けて出力します。
詳細応力で検討する場合の断面計算位置の例(10等分位置+荷重作用位置+継手位置)
③ 木造はり・柱部材の燃えしろ計算
木造はり・柱部材は、昭和62年建告1902号の規定に基づく燃えしろ計算が行えます。燃えしろを除いた残りの断面に生じる長期応力度または中長期応力度と短期許容応力度を比較します。
④ 木造はり・柱部材の接合金物の計算
木造はり・柱部材の端部に接合金物を配置した場合、存在応力と接合金物の耐力を比較します。指定により、軸・曲げ・せん断の複合応力に対して検定することもできます。
算定計算
存在応力度に対して次の項目を算定します。はり・柱部材では、同一断面ごとに必要な鉄筋量や鉄骨を集計することもできます。
RC造 | はり、柱 | 主筋、せん断補強筋 |
---|---|---|
壁 | 壁筋、開口補強筋 | |
SRC造 | はり、柱 | 主筋、せん断補強筋、鉄骨寸法 |
壁 | 壁筋、開口補強筋 | |
S造 | はり、柱 | 鉄骨板厚 |
木造 | はり、柱 | 断面せい |
出力 - 断面計算結果は、表と図で分かりやすく出力し、要点の確認から詳細の把握まで、用途により選択できます -
多様な表形式出力
断面計算結果の出力形式は、要点をコンパクトにまとめた“標準出力”、長期・短期毎に計算過程が把握できる“詳細出力”、応力組み合わせ毎に計算過程が把握できる“応力組み合わせ毎の出力”から選択できます。
また、「判定がOKとなる部材とNGとなる部材」や「同一断面で検定比が最大となる部材とそれ以外の部材」に分類して、それぞれの出力形式と出力する断面計算位置の数を別々に指定できます。
検定比図、算定図の出力
断面計算結果を検定比図(検定計算結果)、算定図(算定計算結果)として出力できます。
検定比図では、表示する検定比の最小値や、検定比の数値の大きさに応じた表示色を指定できるので、NGとなる部材やあと少しでNGとなる部材を一目で確認できます。
図上で詳細を確認したい部材を選択して、その断面計算結果を出力することもできます。
断面計算書
入力データ、断面計算結果を、図表に富んだグラフィック形式で出力します。
CSV形式のファイルに出力して、表計算ソフトウェア(MicrosoftExcelなど)で利用することもできます。
表 | 断面リスト |
---|---|
図 | 略伏図、略軸組図、剛域図、座屈長さ係数・横つなぎ材配置図、断面計算条件配置図、応力図、検定比図 |
断面リスト
略軸組図
応力図
検定比図
準拠規準
建築基準法、同施行令などの建築構造に関する法令や、建設省・国土交通省告示および技術的助言、下記の基準類に基づいています。
法令に準じる基準など解説書
国土交通省国土技術政策総合研究所、国立研究開発法人 建築研究所 監修
その他の基準類
一般社団法人 新都市ハウジング協会
国土交通省 国土技術政策総合研究所
ステンレス建築構造設計基準作成委員会
一般社団法人 日本建築学会
FAP-3 Ver.6とダイレクト連携
FAP-3からダイレクトにMED-3を起動し、FAP-3で開いているデータの断面計算ができます。 MED-3終了後、FAP-3に戻りMED-3で変更した内容が反映されます。 FAP-3と連動したMED-3データは、FAP-3のデータに保存されるため、一元管理することができます。
FAP-3 Ver.6 機能紹介動作環境・価格
動作環境
価格
MED-3 Ver.4
バージョンアップ