構造システムは、建築構造計算および各種構造計算用ソフトウェア(一貫構造計算、耐震診断計算、耐震補強、応力解析、振動解析など)のプログラム開発と販売を行っています。

コストパフォーマンスを重視した構造設計

事例レポート

コストパフォーマンスを重視した構造設計
- VE分野でも活躍するBUSの実力 -

構造設計事務所 さくら構造株式会社は、札幌本社をはじめ、東京、名古屋、大阪を主たる拠点として事業を全国展開されています。 主に意匠事務所からの依頼を請け構造設計業務を行っており、建物規模も戸建て住宅程度から20階程度のマンションなど多岐に渡ります。 また、耐震診断、耐震改修や免震などの時刻歴の仕事も少しずつ増えてきているそうです。
第二設計室室長として基本設計から工程管理、設計費用に至る物件全般のマネジメントに携わられる山田 恵一 氏にお話を伺いました。

BUSについての印象と選択理由

山田 恵一 氏
構造設計事務所 さくら構造株式会社
山田 恵一 氏
構造設計事務所 さくら構造株式会社
設立
2006年6月
代表者
田中 真一
所在地
北海道札幌市北区北33条西2丁目1-7
URL
https://sakura-kozo.jp

BUSの操作画面

BUSの操作画面

「『BUS』の優れている点は、テキスト入力主体のソフトと比較して一目で形状や部材配置の確認ができる点が使いやすいと思います。 また、任意軸を使用して不整形な建物形状でもモデル化できるのも良いと思います。 他社ソフトは、そのような面で、かなり制限があるので入力できない部分をどのように補うかに頭を使わないといけないのですが、『BUS』は建物形状にかなり近い形でモデル化できるのが強みですね。 それから、計算の精度です。『BUS』は増分解析時にマルチスプリングモデルで計算できますが、より精緻なモデル化で計算している分、全体的な配筋量が落ちているように私自身は感じています。
実は、同じ建物を他社ソフトと『BUS』に入力して比較したことがあります。 私は、仮定断面を出すのによく『BUS』を使います。 物件の担当者が使用しているのは、この他社ソフトだったりする場合がありますが、そうすると担当者から、『BUS』で私が出した断面では保たないという話が出てくるのです。 それでいろいろ調べてみると断面や配筋が大体5%ぐらいのオーダーで違ってきているようだというのが分かりました。 例えば、保有耐力自体も同じぐらい差が出ているところがあるので、これぐらい違うものなのかということが最近は分かってきました。
計算結果のグラフや応力図ウィンドウに表示される応力図、荷重-変位図などは結果確認のため必ず使いますが、その表示が他社ソフトと比べて数段速いです。 他社の場合、これらを表示するのに結構、時間と手間がかかりますが、『BUS』は簡単に表示でき、他社とは全然違うなと感じています。

BUS-5の計算結果出力 >> クリップボード経由でMicrosoft Excelに貼り付け

BUS-5の計算結果出力 >> クリップボード経由でMicrosoft Excelに貼り付け

計算結果出力については、今は随分速くなったと思うのであまり気にはしていないのですが、スピードをより優先してもらえたらなと思います。 毎回グラフィック出力ではなく、テキスト出力でよい場合もあると思います。 ただ、見やすいですし、だんだん良くなってきています。 また、画面上の一貫計算出力の二次利用ができる機能は良く使っています。 印刷したい図や数値をクリップボードへコピーしてMicrosoft Excelへ貼ったり、図を貼り付けてA3出力したものに書き込みしたりするのによく使っています。」


事例「ル・サンク旭橋」

ル・サンク旭橋 外観パース

「この物件は、S造地上2階建て、延床面積497.88m²の乳児保育園です。 玄関へのアプローチにある4本のカラフルなH形鋼とR状の壁が印象的なL字型の建物です。
地盤があまりよくなかったことと施主よりH形鋼を建物の外に出したいという要望から、重量が軽い鉄骨造を選択しました。 地盤は柱状改良し、躯体はコストがかからないように、南側はフラットラーメン、北側は山形ラーメン構造とし、カラフルなH形鋼を二次部材にしました。
構造としては難しいことはありませんでしたが、高さ違いや勾配のある箇所が何か所かあり、モデル化に多少苦労しました。最終的には、形状通りにモデル化できましたので、設計はスムーズに行うことができました。」


サポートや講習会について

「割とよく質問しています。 ソフトの改善をしてもらったり、いろいろ教えてもらったりしています。 対応が遅くて困ったこともないのでサポートについて特に不満はありません。
また、『BUS』の話ではありませんが、すごく不整形な壁式RC造建物に『WALL-1』を使用していたときに、なかなか思い通りの結果が出ないのでサポートに質問したら、ものすごく丁寧に教えてもらえたという話も所員から聞きました。
私が今まで受けてきた講習の資料とかも全部ファイリングして取り貯めてあります。 これらは閲覧するだけでなく初めて『BUS』を使う所員に見せながら説明したりとか、そういう使い方もしています。
また、講習会へ行ったときにいろいろな活用テクニック的なものを聞けるので、すごく参考になっています。」

※ 壁式RC造建物の一貫構造計算ソフト

□ ル・サンク旭橋
  設 計:株式会社チームアルファ
  施 工:株式会社NIPPO


コストの把握やコストシミレーションの提案にも

後継ソフトの「構造モデラー+NBUS7」は、構造躯体を入力する構造設計プラットフォームである「構造モデラー」と、解析・結果出力を担う一貫構造計算システム「+NBUS7」に内部構造を分離した、統合設計環境です。 従来のXY方向に設けたグリッドのほか、グリッドの制限を全く受けない自由な軸を利用した入力もできます。 シリーズにはRC/SRC/S/CFT造の上部建物と基礎の構造躯体数量概算を行うソフトウェア「構造モデラー+COST」があり、「建築数量積算基準・同解説平成29年版」に基づいて、「構造モデラー」で作成した建物形状データから、上部建物及び基礎のコンクリート・型枠・鉄筋・鉄骨の数量計算のほかに基礎部の土工・地業の数量計算を行います。

「構造モデラー+NBUS7」の機能紹介 



自在な形状から構造モデルを自動生成




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