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クロソイドの雑学
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クロソイドの定義
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クロソイドは、R=曲線半径、L=曲線長とすると

という式で定義され、このときのAをクロソイドパラメータと言います。
R、L、Aのうち2つがわかれば他の1つは簡単に求められます。
言いかえれば、R、L、Aのうちの2つを決めればクロソイド曲線を作図することができます。
※会員専用プログラムの
「AS-車の旋回軌跡コマンド」
では「RとL」によってクロソイド曲線を指定しています。
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クロソイドの要素と略号
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略号説明
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略号
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説明
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略号
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説明
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略号
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説明
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IA
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交角
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YM
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M点のY座標
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N
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法線長
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R
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内接円の半径
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X
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P点のX座標
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T
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X+V
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A
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クロソイドパラメーター
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Y
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P点のY座標
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LC
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円弧の長さ
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L
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クロソイド曲線長
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σ
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P点の極角
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TC
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0-IP間距離
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τ
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M点の接線角
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So
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動径
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W
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TC-W
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dR
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移動量(シフト)
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TK
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短接線長
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XM
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M点のX座標
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TL
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長接線長
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クロソイドの種類
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※上図の基本型や凸型にはクロソイドA1とA2の長さが違場合、「非対称基本型」「非対称凸型」となります。
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パラメータと半径の目安
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許容最大遠心加速度変化率から認めた許容最大パラメータおよび推奨値
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高速道路の場合
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道路構造令の条件
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道路構造令の例外の条件
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V
(km/h)
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p=0.345m/sec3
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p=0.6m/sec3
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p=0.775m/sec3
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A=1/4*√V3
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推奨値
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A=0.19*√V3
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推奨値
|
A=1/4*√V3
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推奨値
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160
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506
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500
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384
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400
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---
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---
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140
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414
|
400
|
315
|
300
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---
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---
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120
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329
|
325
|
250
|
250
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---
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100
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250
|
250
|
190
|
200
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---
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80
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179
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180
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136
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150
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119
|
120
|
70
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---
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---
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111
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110
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98
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100
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60
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---
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88
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90
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78
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80
|
50
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65
|
65
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57
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60
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35
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39
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40
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35
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35
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V:設計速度 p:遠心加速度の変化率 クロソイドポケットブック(*1)より
ドイツの経験法則によると基本型の場合、半径Rの1/3~1/1に入るパラメータのクロソイドを使うことが望ましいとされています。
また、設計速度に対して [1/4*√V3]以上のパラメータのクロソイドを使うことが視覚上望ましいとされています。
例えば、高速道路で設計速度100km/hを想定した場合、パラメータの推奨値は250です。
A≦R≦A×3を満たす半径Rは 250~750となります。
尚、以上の数値はあくまでも目安であり、実際の設計ではこの数値にこだわらなくても構いません。
(*1)クロソイドポケットブック:(社)日本道路公団 クロソイドポケットブック(改訂版)