事例レポート
- BSI(株式会社建築構造研究所)は、東工大発ベンチャー認定企業で、構造物の耐震、制振、免震技術に関するコンサルティングや構造検討、実験検証を主に行っています。
2011年4月に「HOUSE-ST1」を導入し、活用されている大原和之氏にお話を伺いました。
四号建築物でも許容応力度計算を実施
BSI(株式会社 建築構造研究所) 大原和之 氏 |
BSI(株式会社 建築構造研究所) |
設立 2010年9月17日 代表者 大原和之 所在地 東京都品川区上大崎4-5-37 山京目黒ビル312 URL http://www.bsi-2010.co.jp/ |
HOUSE-ST1 画面 |
N邸 模型写真 |
- 「弊社が担当する木造軸組工法住宅のほとんどが四号建築物です。そのため、四号建築物として申請を行いますが、併せて多くの物件で許容応力度計算による確認も行っています。許容応力度計算を行うことで、部材の合理化を図るとともに部材を一通り確認し、全体的なバランスを把握することができるからです。
弊社にご依頼いただく住宅は、建築家が施主と相談しながら時間をかけて設計していく“特徴のあるこだわりの家”が多く、それゆえ打ち合わせの場で構造的な見解を求められることも少なくありません。
許容応力度計算を行い部材の応力状態を把握していることで、変更が可能な箇所とそうではない箇所の整理ができスムーズに打ち合わせを進めることができます。」
ソフトを利用して業務の効率化
- 「許容応力度計算ソフトを使用せずに手計算で検討を行う場合、より詳細に部材を確認できます。しかし、一つ一つの部材について応力を算定し、表計算ソフトなどで断面計算を行うのにはそれなりに時間がかかります。また、これらの結果をわかりやすい計算書としてまとめるために、計算作業とは別にワープロソフトなどで資料を作成していました。これには多大な労力を要し、仕事を進めるうえで負担となっていました。許容応力度計算ソフトを導入したおかげで、これら資料作成の労力を省力化することができ、より効率的に業務を行うことができています。」
操作性を重視してソフトを導入
- 「木造軸組工法の許容応力度計算を行うソフトは何種類かありますが、HOUSE-ST1は操作性が優れている点、どこに何を入力すべきか画面上できちんと定義されている点など、いちいち操作ガイドを参照することなく作業に集中できることから導入を決めました。導入に際しては、kozoStationという短期間レンタルサービスを使用し、事前に検討をしました。
計算結果には、計算に必要な情報も出力されるため、手で計算を追いかけやすく、部分的な変更を入れても、その都度、全体を再計算する必要がありません。また、計算結果に至る経緯を理解しやすく、設計上に必要な配慮や対応策の検討がしやすいのも優れている点だと思います。」
プレゼンテーション資料としても利用
- 「HOUSE-ST1は操作画面に平面図・立面図のほか、3D表示のウィンドウが用意されています。入力と同時に3Dモデルで確認できるため、作業内容を迅速に確認できます。3Dモデルで部材の配置を確認することにより、部材のプロポーションと荷重条件から妥当であるか視覚的に判断できます。
また、3Dモデルは入力内容を確認するほかに、プレゼンテーションの資料としても活用しています。
施主に説明するときは、応力図や数値だけを用いた専門的な資料より、3Dモデルを併用した資料の方が受け入れられやすいように感じます。安全な空間を提供するのはもちろんのこと、構造設計の内容をわかりやすく伝えることも、我々エンジニアに求められていることだと考えています。
説明のための構造パースを新規に作成することは、業務外であり作業負担が大きいですが、HOUSE-ST1では設計過程において3Dモデルが作成されるので、余分な労力なく構造パースが作成できます。」
N邸
建築設計:蟻塚学建築設計事務所
建築面積:181.6m2 延床面積:173.32m2
- HOUSE-ST1は、木造軸組工法の構造計算を行うソフトです。3階建てのほかに、2階建て以下、混構造の木造部分の構造計算が行えます。計算した結果は、伏図などと共に構造計算概要書・構造計算書として出力されます。
(公財)日本住宅・木材技術センター編「木造軸組工法住宅の許容応力度設計(2008年版)」に準拠した構造計算を行います。住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)にもとづいた構造の安定に関する計算にも対応しています。
これは長期優良住宅の「耐震性」認定基準にも用いられます(品確法の「構造の安定」の耐震等級2又は等級3)。
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