構造モデラー+Revit Op.
チュートリアル(導入編)

本テキストについて

本テキストでは、構造モデラー+Revit Op.(Ver.1.5.7.0)を使用してRevitと構造モデラ―+NBUS7をダイレクト接続しデータ変換する方法を紹介します。

+Revit Op.チャンネル

YouTubeで+Revit Op.を紹介しています。
本テキストの操作動画をまとめた再生リストもありますので、ぜひご視聴ください。

テキストの内容

§1 基本操作
構造モデラーデータをインポートしてRevitプロジェクトファイルの建物モデルを生成します。データの修正、構造計算は、構造モデラー+NBUS7で行います。各節で作成したデータを次の節で使用しますので、節の終わりにはデータを保存してください。

§2 応用テクニック
Structure-Templateで作成したRevitプロジェクトファイルに、構造モデラーデータをインポートして建物モデルを生成します。マッピングテーブルを編集し、構造モデラーテンプレートのパラメータを追加します。

テキストの見方

テキストに記載しているコマンドの起動メニューは、[メニュータブ名]→[パネル名]→[コマンド名]の順です。
例)[ヘルプ]→[+Revit Op.]→[+Revit Op.のインストール]

注意事項
1.本テキストの一部または全部を、無断で複写・転載することは禁止されています。
2.本テキストの内容につきましては、将来予告なしに変更することがありますのでご了承ください。
3.本プログラムを運用した結果生じた金銭上の損害・逸失利益などにつきましては、たとえ、本プログラムにエラーがあったといたしましても、その責任を負いかねますので、ご了承ください。
●記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。
本書およびプログラムの著作権 © 2023- 株式会社 構造システム

§1 基本操作

1-1.プログラムの起動

1-1-1.インストールの方法

Revitに+Revit Op.をインストールするには構造モデラーの画面を操作します。
インストールする前にライセンスを取得しておきます。

📝一度設定したライセンス取得状態は維持されます。毎回取得する必要はありません。

  1. +Revit Op.のライセンスを取得する
    ①[ヘルプ]→[ライセンス管理]→[動作環境]を選択する

    ②[種別]ボタンをクリックする

    ③[構造モデラー+NBUS7]と[構造モデラー+Revit Op.]を選択する

④[OK]ボタンをクリックしてダイアログを閉じる

📝新たにチェックを入れた場合は、構造モデラーを再起動してから次に進みます。

  1. +Revit Op.をインストールする
    ①[ヘルプ]→[+Revit Op.]→[+Revit Op.のインストール]を選択する

    ②[はい]ボタンをクリックする
    ③[OK]ボタンをクリックする
    ④構造モデラー+NBUS7を終了する

1-1-2.プログラムの起動

+Revit Op.は、Revitのアドインメニューから起動します。

  1. Revitを起動する

  2. Revit Op.を起動する
    [アドイン]→[KozoSystem]からコマンドを選択する

    📝コマンド名をクリックすると、省略表示中のコマンドが表示されます。

1-1-3.コマンド一覧

  1. 構造モデラーで構造計算を実行
    Revitから構造モデラーを起動し、データの修正や構造計算を行います。
    データの編集は、Revit、構造モデラーの両方で行えます。

    Revitから構造モデラーを起動修正、構造計算構造モデラーを閉じてRevitへ戻るRevit構造モデラー

  2. 構造モデラーデータのインポート
    構造モデラーのデータファイルをRevitのプロジェクトファイルに読込みます。
    構造モデラーで作成したデータから、BIMモデルを新規作成できます。

    Revitから構造モデラーを起動インポートするファイルを選択構造モデラーを閉じてRevitへ戻るRevit構造モデラー

  1. 構造モデラーデータの差分インポート
    現在入力しているRevitデータに構造モデラーデータを差分インポートします。
    Revitデータと別で管理している構造モデラーデータの変更箇所のみをRevitデータに差分インポートすることができます。
    Revitオペレータと構造計算担当者が別データで並行作業を行いたい場合や、構造計算業務を別会社に依頼する場合などに有効です。

    Revitから構造モデラーを起動変更箇所を差分インポートするファイルを選択構造モデラーを閉じてRevitへ戻るRevit構造モデラー

  2. 構造モデラーデータのエクスポート
    Revitのプロジェクトファイルから構造モデラーのデータファイルを生成します。
    Revitを所有しない構造モデラーユーザーにデータを渡すことができます。

    Revitから構造モデラーを起動構造モデラーデータ形式でファイルを保存構造モデラーを閉じてRevitへ戻るRevit構造モデラー

  1. 構造モデラーデータとの差分を表示
    Revitプロジェクトファイルの建物モデルと、Revitプロジェクトファイルに保持されている構造モデラ―の建物モデルの差異を一覧で表示します。

  2. 構造モデラーデータ変換条件
    構造モデラーのデータ変換条件を設定します。

  3. 構造モデラーマッピングテーブル編集
    Revitデータと構造モデラーデータのファミリや各部材の属性を対応させるマッピングテーブルを表示します。
    構造モデラーテンプレート(KM-REVIT-Template.rte)以外のテンプレートを使用する場合に、対応させる属性を設定します。

  4. KM_マッピングテーブルからパラメータを生成
    Revitで開いているテンプレートと構造モデラーマッピングテーブルを比較し、不足しているパラメータを自動生成します。
    構造モデラーテンプレート(KM-REVIT-Template.rte)以外のテンプレートを使用する場合に、不足しているパラメータを変換前に追加することができます。

  5. ヘルプの起動
    [構造モデラー+Revit Op.ヘルプ]を表示します。

1-2.構造モデラーデータのインポート

Revitのプロジェクトファイルに構造モデラーデータをインポートして建物モデルを生成します。

新規ファイルを作成構造モデラーを起動建物モデルを生成インポートするファイルを選択Revit構造モデラー

読込んだプロジェクトファイルには構造モデラーで入力した部材符号、荷重データ、計算条件が格納されています。タグや寸法線を加筆できるほか、構造計算に繰り返し用いることができます。

構造モデラー+Revit Op.でインポートできる構造モデラーデータの入力条件

構造モデラー入力項目 設定値
はりハンチ位置の入力方法 柱フェースからの距離を入力
傾斜部材の寸法の取り方 部材方向
そで壁の入力方法 通り心からの距離を入力
はり継手位置の入力方法 柱心からの距離を入力
傾斜部材の寸法の取り方 部材方向

構造モデラーでインポート可能な入力条件ではないデータを開いた場合、インポート可能な入力条件に自動変更することができます。入力条件は、構造モデラーの[プロジェクト]→[基本データ]→[入力制御]→[入力方法]タブで設定します。

1-2-1.Revitプロジェクトファイルの新規作成

Revitプロジェクトファイルを、構造モデラーテンプレートを指定して作成します。本テンプレートを使用するとマッピングテーブル編集の作業が不要です。

  1. Revitプロジェクトファイルを新規作成する
    ① Revitを起動する
    ② [プロジェクト]→[新規作成]を選択する
  2. 構造モデラーテンプレートを指定する
    ① [プロジェクトの新規作成]ダイアログの[参照]ボタンをクリックする
    ② ファイルを選択して[開く]ボタンをクリックする
    ファイルの場所:ドキュメント\kozosystem\KozoModeler\Data
    ファイル名:KM-REVIT-Template.rte
    ③ [OK]ボタンをクリックする

1-2-2.構造モデラーデータのインポート

Revitから構造モデラーを起動して、Revitにインポートするデータを選択します。

  1. 構造モデラーデータのインポートを実行する
    ① [アドイン]→[KozoSystem]→[構造モデラーデータのインポート]を選択する

    ② 構造モデラーが起動する

  2. インポートするデータを開く
    [開く]ダイアログでファイルを選択して[開く]ボタンをクリックする
    ファイルの場所:C:\Program Files\kozoModeler Series\Tutorial\+Rop\導入
    ファイル名:Rop入力データ.kzm
     

 

  1. Revitに戻る
    ①[KM Model]→[Revitに戻る]を選択する

    ② 準備計算後にRevitに戻るか確認されるので、[はい]ボタンをクリックする
    ③ 構造モデラーが終了し、Revitに戻る

  2. 差分を確認する
    ① [構造モデラー→Revit差分]ダイアログで差分を確認する

    ② [続行]ボタンをクリックする

    📝[クリップボートにコピー]ボタンで、差分をメモ帳などに貼り付けて確認できます。

  1. Revitで構造フレームタグを加筆する
    ① [表示]→[作成]→[平面図]→[構造伏図]→[2F]を選択する
    ② ビューコントロールバーの[表示スタイル]→[ワイヤフレーム]を選択する

    ③ [注釈]→[タグ]→[タグすべて]→[構造フレームタグ]を選択して、[OK]ボタンをクリックする

    ④ [ファイル]→[保存]を選択してRevitプロジェクトファイルを保存する

1-3.構造モデラーで構造計算を実行

1-2. で保存したデータを使います。

1-3-1.構造モデラーでデータ修正

Revitから構造モデラーを起動してデータを修正し、Revitに戻ります。

構造モデラーを起動修正内容を反映小ばりの位置を変更スラブを配置Revit構造モデラー

Revitプロジェクトファイルに構造モデラーで行った修正を反映します。
建物モデルの作成や修正はRevit、構造モデラーのどちらでも行えます。

  1. 構造モデラーで構造計算を実行する
    ① [アドイン]→[KozoSystem]→[構造モデラーで構造計算を実行]を選択する
    ② [Revit→構造モデラー差分]ダイアログの[続行]ボタンをクリックする
    ③ 構造モデラーが起動する

  2. 表示階を「2F」に切り替える

  1. 小ばりの位置を変更する
    ① [部材]→[床]→[小ばり・基礎小ばり]→[小ばり位置の変更]を選択して、以下の内容を設定する

    項目 操作ボタン モード 現在位置からの距離
    入力値 配置 移動 1000


    ② 下図を参照して、変更する小ばりをクリックする

    小ばりをクリック   1000mm移動
       

     
    ④ [終了]ボタンをクリックする

  1. スラブを配置する
    ① [部材]→[床]→[スラブ]→[配置]を選択して、以下の内容を設定する

    項目 操作ボタン 名称
    入力値 配置 STR


    ② 下図を参照して、配置する位置をクリックする

    配置位置をクリック   スラブが配置される
       

     
    ③ [終了]ボタンをクリックする

  1. スラブのプロパティを設定する
    ① 部材選択ツールバーの[スラブ・片持スラブ・出隅片持スラブを選択対象に設定]を選択する


    ② 下図を参照してスラブを[クリック]→[右クリック]→[部材プロパティ(意匠)の変更]を選択する

    クリック   右クリック
       

     
    ③ [スラブのプロパティ]ウィンドウに以下の内容を設定して、[適用]ボタンをクリックする

    項目 床上端レベル
    入力値 20
    プロパティウィンドウ   プロパティが変更される
       

     
    ④ [終了]ボタンをクリックする

📝部材プロパティの個別設定と層別設定

  1. Revitに戻る
    ① [KM Model]→[Revitに戻る]を選択する
    ② 準備計算後にRevitに戻るか確認されるので、[はい]ボタンをクリックする
    ③ 構造モデラーが終了し、Revitに戻る
    ④ [構造モデラー→Revit差分]ダイアログの[続行]ボタンをクリックする

  2. Revitで床タグを加筆する
    ① [注釈]→[タグ]→[タグすべて]→[床タグ]を選択して、[OK]ボタンをクリックする

    修正前   修正後
       

     
    ② [ファイル]→[保存]を選択してRevitプロジェクトファイルを保存する

1-3-2.構造モデラーで断面検定計算

Revitから構造モデラーを起動して断面検定計算、データを修正し、Revitに戻ります。

構造モデラーを起動修正内容を反映断面検定計算はり符号を変更Revit構造モデラー

  1. 構造モデラーで構造計算を実行する
    ① [アドイン]→[KozoSystem]→[構造モデラーで構造計算を実行]を選択する
    ② [Revit→構造モデラー差分]ダイアログの[続行]ボタンをクリックする
    ③ 構造モデラーが起動する
  1. 断面検定計算を実行する
    ① [上部計算]→[計算実行]→[断面計算▼]→[断面検定計算]を選択する
    ② 以下の内容を設定して、[計算のみ]ボタンをクリックする
    項目 出力指定
    入力値 「NG」となる部材のみ出力
     
     
    ③ [メッセージ一覧]ダイアログの[計算続行]ボタンをクリックする
    ④ 計算結果ビューアーNOUTが起動する
  1. NOUTで計算結果を確認する
    ① [ホーム]→[メッセージ一覧]を選択する
    ② [メッセージ一覧]ダイアログでエラーの内容と場所を確認する

    ③ [閉じる]ボタンをクリックする
    ④ [ホーム]→[出力項目]→[断面計算▼]→[検定比図]を選択する

📝出力表示をカスタマイズ
計算結果出力ウィンドウごとにその名称のタブ(検定比図なら[検定比]タブ)が表示されます。タブには文字サイズ、表示部材・項目などを調整するパネルが配置されています。

  1. 構造モデラーではりの符号を変更する
    ① 構造モデラーのウィンドウをクリックする
    ② 意匠モデル伏図の表示階を[2F]に切り替える

    ③ [部材リスト]ウィンドウで[SはりSG3]を選択する

    ④ 下図を参照して、配置する位置をクリックする

    小ばりをクリック   上書き配置
       

     
    ⑤ 作業ウィンドウを右クリックする(配置コマンドをキャンセル)

  2. 断面検定計算を実行する
    ① [上部計算]→[計算実行]→[断面計算▼]→[断面検定計算]を選択して、[計算と出力]ボタンをクリックする
    ② [メッセージ一覧]ダイアログの[計算続行]ボタンをクリックする
    ③ 計算結果ビューアーNOUTが起動する

  3. NOUTで計算結果を確認する
    断面計算結果でNGが無いことを確認する

  4. Revitに戻る
    ① 構造モデラーのウィンドウをクリックする
    ② [KM Model]→[Revitに戻る]を選択する
    ③ K2R.KZMへの変更を保存するか確認されるので、[はい]ボタンをクリックする
    ④ 構造モデラーが終了し、Revitに戻る
    ⑤ [構造モデラー→Revit差分]ダイアログの[続行]ボタンをクリックする

    修正前   修正後
       

     
    ⑥ [ファイル]→[保存]を選択してRevitプロジェクトファイルを保存する

1-4.構造モデラーデータのエクスポート

1-3. で保存したデータを使用します。

Revit プロジェクトファイルから構造モデラーデータ形式のファイルを作成します。

構造モデラーを起動構造モデラ―データ形式のファイルを保存Revit構造モデラー

  1. 構造モデラーデータのエクスポートを実行する
    ①[アドイン]→[KozoSystem]→[構造モデラーデータのエクスポート]を選択する
    ②[Revit→構造モデラー差分]ダイアログの[続行]ボタンをクリックする
    ③構造モデラーが起動する

  2. 構造モデラーデータを保存する
    ①[名前を付けて保存]ダイアログでファイル名を適宜入力して[保存]ボタンをクリックする
    ②構造モデラーが終了し、Revitに戻る

1-5.ヘルプ

1-5-1.ヘルプ

データの変換やコマンドの詳細を確認できます。

ヘルプを表示する方法

1-5-2.オンラインサポートセンター(Q&A)

オンラインサポートセンター(Q&A)
https://support.kozo.co.jp/support/

プログラムサポートに寄せられた質問と回答をQ&A形式でまとめています。

§2 応用テクニック

2-1.Structure-Templateの利用

構造モデラーテンプレート以外のテンプレートで作成したRevitプロジェクトファイルは、マッピングテーブルを編集することで構造モデラーとデータ変換できるようになります。

Structure-Templateを指定して新規ファイルを作成マッピングテーブルを編集建物モデルを生成インポートするファイルを選択Revit構造モデラー

2-1-1.構造モデラーマッピングテーブル編集

Structure-Templateを指定して新規ファイルを作成し、マッピングテーブルを編集します。

  1. Structure-Templateを指定したファイルを作成する
    ① Revitを起動する
    ② [プロジェクト]→[新規作成]を選択する
    ③ [プロジェクトの新規作成]ダイアログの[参照]ボタンをクリックする
    ④ ファイルを選択して[開く]ボタンをクリックする
    ファイル名:Structure-Template2019.rte
    Structure-Template2019.rteはRevit User Groupがインターネットで公開しています。
    AUTODESK - RUG ライブラリ
    https://bim-design.com/rug/library/
    ⑤ [OK]ボタンをクリックする

  2. マッピングテーブルを編集する
    ① [アドイン]→[KozoSystem]→[構造モデラーマッピングテーブル編集]を選択する
    ② [マッピングテーブルの編集]ダイアログの[インポート]ボタンをクリックする
    ③ エクスポートしたマッピングテーブルを指定して[OK]ボタンをクリックする

    ④ ファイルを選択して[開く]ボタンをクリックする
    ファイル名:Structure-Template2019用.bustbl
    Structure-Template2019用.bustblは構造システムグループ オンラインサービスからダウンロードできます。
    構造システムグループ オンラインサービス
    https://support.kozo.co.jp/download/file_view.php?p3=2648
    [マッピングテーブルの編集]ダイアログの[Revit属性]列に、構造モデラーデータに対応するStructure-Templateのファミリが設定されます。

    ※マッピングファイルが無い場合は、対応させる属性の名称を[Revit属性]列のプルダウンメニューから選択します。
    ⑤ [OK]ボタンをクリックする

📝[マッピングテーブルの編集]ダイアログのボタン

ボタン 機能
インポート 選択したマッピングファイルを読み取り、自動的にマッピングテーブルの編集を行います。
エクスポート 現在のマッピングテーブルの状態を、マッピングファイルとして保存します。
初期値に戻す ダイアログを開いた時の設定に戻します。
クリア すべてのRevit属性の名称を、構造モデラー属性の名称と同じ名称に設定します。

2-1-2.構造モデラーマッピングテーブルからパラメータを生成

開いているテンプレート(ファミリ)と構造モデラーマッピングテーブルを照合して、不足しているパラメータを自動追加します。

  1. コマンドを選択してダイアログを表示
    [アドイン]→[KozoSystem]→[KM_マッピングテーブルからパラメータを生成]を選択します。
    [追加パラメータ一覧]ダイアログでは、左側のツリーで選択したファミリのパラメータのうち不足しているパラメータが右側のリストに表示されます。

  2. 生成するパラメータにチェックを入れる

  3. [追加]ボタンをクリックする

📝パラメータを追加してスピードアップ
構造モデラーテンプレート以外のテンプレートを使用する際、構造モデラ―データと対応するパラメータがない場合は、以下のどちらかで対応します。

項目 手順
方法1 変換前に構造モデラーデータと対応するパラメータを追加する
方法2 構造モデラーデータと対応するパラメータを追加せずに変換して、プロジェクトパラメータとして自動的に追加する

不足しているパラメータは変換時に自動的に追加されますが、パラメータの追加に時間がかかる場合があります。変換前にあらかじめ追加しておくと変換スピードがアップします。

2-1-3.構造モデラーデータのインポート

Structure-Templateで作成したRevitプロジェクトファイルに、構造モデラーのサンプルデータをインポートして建物モデルを生成します。

  1. 構造モデラーデータのインポートを実行する
    ① [アドイン]→[KozoSystem]→[構造モデラーデータのインポート]を選択する
    ② 構造モデラーが起動する

  2. インポートするデータを開く
    [開く]ダイアログでファイルを選択して[開く]ボタンをクリックする
    ファイルの場所:C:\Program Files\kozoModeler Series\samplesRop
    ファイル名:Exp1_NBUS7_Rop.KZM

  3. Revitに戻る
    ① [KM Model]→[Revitに戻る]を選択する
    ② 準備計算後にRevitに戻るか確認されるので、[はい]ボタンをクリックする
    ③ 構造モデラーが終了し、Revitに戻る
    ④ [構造モデラー→Revit差分]ダイアログの[続行]ボタンをクリックする

2-2.Structure-Templateを使用してJP構造の断面リストを出力(RC造建物)

+Revit Op.でインポートしたRC造のRevitモデルで、Autodesk社が提供しているJP構造の断面リストを出力します。
テンプレートファイルには、Structure-Templateを使用します。
RC柱とRCはり(大ばり)の断面リストを作成します。

2-2-1.構造モデラーマッピング編集

Structure-Templateを指定して新規ファイルを作成し、マッピングテーブルを編集します。
2-1-1.構造モデラーマッピングテーブル編集を参照してください。

2-2-2.構造モデラーデータのインポート

Structure-Templateで作成したRevitプロジェクトファイルに、構造モデラーのサンプルデータをインポートして建物モデルを生成します。
2-1-3.構造モデラーデータのインポートを参照してください。

2-2-3.JP構造のマッピング

+Revit Op.では、はりのあばら筋ピッチや柱の帯筋ピッチを実数パラメータとして定義していますが、Structure-Templateのあばら筋ピッチや帯筋ピッチのパラメータは整数で定義されています。
そのため、当社で用意しているマッピングテーブルファイル「Structure-Template2019用.bustbl」では、
あばら筋ピッチおよび帯筋ピッチについて、Structure-Templateにあるパラメータとマッピングさせていません。
したがって、そのままインポートした際には、+Revit Op.が初期値として定義している以下の名称のプロパティにデータがインポートされます。

部材 ファミリ パラメータ
RCはり RC_G 左端 あばら筋ピッチ
中央 あばら筋ピッチ
右端 あばら筋ピッチ
RC基礎ばり RC_FG 左端 あばら筋ピッチ
中央 あばら筋ピッチ
右端 あばら筋ピッチ
RC柱 RC_C_B 柱頭 帯筋ピッチ
柱脚 帯筋ピッチ

そのため、JP構造のマッピング編集で、あばら筋ピッチと帯筋ピッチのパラメータ名を上記に変更します。
※JP構造の詳細なマッピングテーブル編集の操作は、Autodeskにお問い合わせください。

  1. マッピングファイルを開く
    ① [JP構造]→[マッピングテーブル]→[マッピングテーブル編集]を選択する
  2. マッピングの編集
    ① RC柱の帯筋ピッチ、RC大梁・基礎梁のあばら筋ピッチのパラメータ名を変更する


    ②「マッピングテーブル登録」をクリックする
    ③ EXCELを終了する

2-2-4.RC断面リストの表示

+Revit Op.でインポートしたRC造のRevitモデルで、Autodesk社が提供しているJP構造の断面リストを出力します。

  1. RC柱断面リスト
    ① [JP構造]→[RC断面リスト]→[柱リスト]で断面リストを作成する
    ※断面リストの詳細な操作は、Autodesk社にお問い合わせください。
  2. RCはり断面リスト
    ① [JP構造]→[RC断面リスト]→[梁リスト]で断面リストを作成する
    ※断面リストの詳細な操作は、Autodesk社にお問い合わせください。

2-3.Structure-Templateを使用してJP構造の断面リストを出力(S造建物)

+Revit Op.でインポートしたS造のRevitモデルで、Autodesk社が提供しているJP構造の断面リストを出力します。
テンプレートファイルには、Structure-Templateを使用します。
S柱とSはり(大ばり)の断面リストを作成します。

2-3-1. 不足するファミリの挿入(溝形鋼ブレース)

Structure-Templateには最小限のファミリのみロードされています。
S造サンプルデータ「Exp2_NBUS7_Rop.KZM」には、溝形鋼のブレースが配置されていますが、当該テンプレートには、溝形鋼ブレース用のファミリがロードされていないので、予めロードしておきます。

  1. テンプレートを開く
    ① Revitで「Structure-Template2019.rte」を開く
  2. 溝形鋼ブレースファミリのロード
    ① [挿入]→[ライブラリからロード]→[ファミリロード]を選択する
    ② ロードするファミリのファイルを選択する
    ファイル名:S_BR_C.rfa
    ファイルの場所:Strucure-Template2019の各種ファミリは、RUG ライブラリからダウンロードした「RUG-StructureLibrary2019_v1.1.zip」の、解凍後のフォルダの以下のパスにあります。
    ○○○\RUG-StructureLibrary2019\02_Family\02_構造フレーム(梁・ブレース)\02_ブレース\02_鉄骨
    AUTODESK - RUG ライブラリ
    https://bim-design.com/rug/library/

    ③ 「S_BR_C」ファミリがロードできているか、[プロジェクトブラウザ]の以下のツリーを確認する
    [ファミリ]→[構造フレーム]
  3. テンプレートの保存
    ① テンプレートを保存する
    ※初期状態のテンプレートを残しておきたい場合は、ファイル名を変更してください。

2-3-2. 不足するファミリの挿入(直接入力のベースプレート)

S造サンプルデータ「Exp2_NBUS7_Rop.KZM」には、直接入力のベースプレートが配置されていますが、Structure-Template2019の各種ファミリの中に直接入力のベースプレートがありません。
今回は、当社のテンプレート「KM-Revit-Template.rte」のベースプレートファミリを抜き出して、Structure-Templateにロードします。

+Revit Op.では、直接入力のベースプレートについては、Revitのオブジェクトに変換します。
メーカー製のベースプレートについては、配置があってもRevitのオブジェクトに変換せず、再度構造モデラーデータに変換した際には、同位置のメーカー製ベースプレートを復元します。

  1. ベースプレートファミリの保存
    ① Revitで「KM-Revit-Template.rte」を開く
    ② プロジェクトブラウザの[ファミリ]→[構造接合]→[ベースプレート]を選択する
    ③ 右クリックしてポップアップメニューを表示し[保存]を選択する

    ④ 「ベースプレート.rfa」を任意の場所(デスクトップなど)に保存する
    ⑤ 「KM-Revit-Template.rte」を保存せずに終了する
  2. テンプレートを開く
    ①「Structure-Template2019.rte」を開く
    2-3-1. 不足するファミリの挿入(溝形鋼ブレース)の「3. テンプレートの保存」で別名で保存した場合は、別名で保存したテンプレートを開きます。
  3. ベースプレートファミリのロード
    ① [挿入]→[ライブラリからロード]→[ファミリロード]を選択する
    ② ロードするファミリのファイルを選択する
    「1. ベースプレートファミリの保存」で保存したファミリを選択します。

    ③ 「ベースプレート」ファミリがロードできているか、[プロジェクトブラウザ]の以下のツリーを確認する
    [ファミリ]→[構造接合]
  4. テンプレートの保存
    ① テンプレートを保存する
    ※初期状態のテンプレートを残しておきたい場合は、ファイル名を変更してください。

2-3-3. 構造モデラーマッピング編集

Structure-Templateを指定して新規ファイルを作成し、マッピングテーブルを編集します。
2-3-1. 不足するファミリの挿入(溝形鋼ブレース)の「3. テンプレートの保存」、または2-3-2. 不足するファミリの挿入(直接入力のベースプレート)の「4. テンプレートの保存」で、別名でテンプレートを保存した場合は、別名で保存したテンプレートを指定します。
2-1-1.構造モデラーマッピングテーブル編集を参照してください。

2-3-4. 構造モデラーデータのインポート

以下のS造建物のサンプルデータをインポートします。
ファイルの場所:C:\Program Files\kozoModeler Series\samplesRop
ファイル名:Exp2_NBUS7_Rop.KZM
インポートの方法は、2-1-3.構造モデラーデータのインポートを参照してください。

2-3-5. S断面リストの表示

+Revit Op.でインポートしたS造のRevitモデルで、Autodesk社が提供しているJP構造の断面リストを出力します。

  1. S柱断面リスト
    ① [JP構造]→[S断面リスト]→[リスト]→[柱]で断面リストを作成する
    ※断面リストの詳細な操作は、Autodesk社にお問い合わせください。

  2. Sはり断面リスト
    ① [JP構造]→[S断面リスト]→[大梁]で断面リストを作成する
    ※断面リストの詳細な操作は、Autodesk社にお問い合わせください。

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構造モデラー+Revit Op.
チュートリアル(導入編)

§1 基本操作

§2 応用テクニック

2-1.Structure-Templateの利用

2-2.Structure-Templateを使用してJP構造の断面リストを出力(RC造建物)

2-3.Structure-Templateを使用してJP構造の断面リストを出力(S造建物)