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事例レポート
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詳細な解析による耐震性能評価 制振設計で証明されたSNAPの実力
  •  現代の建築物は、デザイン性、機能性、居住性、長寿命性等に対して高いクオリティが望まれています。これらの機能を実現させるためには、構造デザインが重要な役割を果たします。
     新しい構造デザインの潮流として、免震、制振構造を利用した応答制御設計法が主流になりつつあります。応答制御設計法は、想定した地震や風などに対して、変位、部材の応力を制御することができます。
     応答制御設計法の導入により、建物の構造性能を明確にすることもでき、クオリティの高い建築物の設計が可能になります。
     「SNAP」を利用して、先端の構造デザインを実践している株式会社山下設計の事例を紹介します。




最近の構造設計業務


城戸隆宏 氏
株式会社山下設計 構造設計部
城戸隆宏 氏
※現 日本郵政株式会社 不動産部門 施設部

株式会社山下設計
設立
1928年5月1日
代表者
田中孝典
所在地
東京都中央区日本橋小網町
6-1
URL
https://www.yamashitasekkei.co.jp/
  •  株式会社山下設計は、山下寿郎設計事務所として、日本で初めての超高層建物である霞が関ビルを手掛けた日本有数の総合設計事務所です。その後、多くの超高層・高層建物、免震・制振建物、大スパン構造建物等の実績を残しています。
     最近の構造設計の取り組みについて、構造設計部の城戸隆宏様にお話を伺いました。

     「創業以来、多くの官庁・民間関係の設計業務を行ってきました。しかし、最近、官庁施設、民間施設の設計を受託するためには、プロボーザル方式やコンペ方式となる場合が多く、阪神・淡路大震災以降、構造計画を重視した提案が求められています。
     最近の設計事例としては、大規模な病院、高層の事務所建築が多いのですが、病院建築では免震構造設計、事務所建築では制振構造が当たり前になっています。ほとんどの物件が評定物件となっています。
     山下設計は、自社開発の解析プログラムをはじめ、多くの解析プログラムを有していますが、複雑な構造物の解析を行うために、立体モデルによる応答解析の必要性が増えてきています。」


SNAP導入の経緯


  •  「長年、自社開発のプログラムを利用してきました。社内の要望を取り入れたプログラムであるので、非常に使いやすいプログラムです。しかし、法改正の影響や、解析技術の向上への対応等により、自社プログラムの維持管理が難しくなったために、市販プログラムの導入を行うことになり、その一つの選択肢として「SNAP」を導入しました。
     採用事例が今のところ少ないために、SNAPでモデルを作成する際に、入力データの確認、計算結果等について、データの検証をしながらの作業を行いますが、疑問点がある度に、サポートに質問しました。サポート担当者がプログラムの中身を熟知しているので、迅速かつ丁寧な回答が得られました。」


SNAPによる制震設計例


  • 城戸様より、最近解析を行った制振設計建物についてお話を伺いました。

モデル化サンプル

解析モデル
解析モデル


時刻歴応答解析結果

非制振モデル解析結果
非制振モデル解析結果

制振モデル解析結果
制振モデル解析結果


  • 「建物は、地下2階地上17階建の鉄骨構造です。SNAPを採用した立体モデルによる応答解析は、すでに他の担当者が複雑な形状をした免震構造物で行っていました。
     今回のモデルは、建物の用途上、低層階の階高が高くなっています。そこで、ソフトファーストストーリーの考え方を導入した集中配置型の制振システムを検討しました。
     SNAP Ver.5以前では、一貫構造計算プログラムの計算結果を利用して、節点の質量、初期応力等を求め、その結果をSNAPに入力して応答解析を行っていました。しかし、SNAP Ver.5から床の入力も可能となり、節点の質量、初期荷重、剛域、危険断面位置等の自動計算ができるようになったので、本件は全て、SNAP Ver.5上でモデル化を行いました。
     部材系モデルは質点系モデルと比較すると、入力手間、解析時間が掛ります。しかし、部材モデルを採用することにより、一旦モデルを作成してしまえば、パラメトリックスタディが簡単にできます。
     レベル2(速度50cm/s)で基準化した観測波、BCJ-L2波、告示波による応答解析で、ソフトファーストストーリーの考え方を導入した制振モデルの層間変形角は、設計目標値である1/100以下にすることができました。
     質点系モデルでは、制振装置の仕様を替えるごとに、制振装置周辺のフレームの応力を応力解析プログラムで確認する必要があります。しかし、部材系モデルでは、その都度応力解析プログラムで確認する必要が無く、簡単に制振装置周辺フレームの応力を確認できます。また、一般的にフレームの応答せん断力と制振装置の減衰力には位相差が発生するため、質点系モデルは各々の検討を行い、応力を重ね合せて検討をしていました。しかし、部材モデルによる応答解析を行うことにより、フレームの最大応力を正確に求めることができ、経済設計が可能になると思われます。また、部材ごとの応答塑性率も表示されるので、層としての安全性のみならず、部材レベルの安全性を確認できるのも本プログラムの特徴であると思います。」










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  • SNAP Ver.5機能紹介:床構造
  • SNAP Ver.5」では、床構造の編集が可能。
    床構造を構成する節点の追加、削除、小ばりの追加、削除、大ばり、小ばりで囲まれたスラブの個々の厚さの設定や、削除ができます。
    また、スラブは弾性の面内応力に対応した平面要素モデルの設定ができます。
    図に示すように、非剛床モデルで、床の開口がある場合等の床の面内剛性を評価した解析ができます。
    応力解析、増分解析、応答解析において、床の面内応力を求めることもできます。
    床構造入力例平面応力出力例

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