B-2-2 年間暖冷房負荷とQ値μ値の計算
  • Last Updated 2010/07/09

・住宅の外皮の性能基準について

・Aタイプ:年間暖冷房負荷(MJ/㎡・年) 

年間の暖房負荷と冷房負荷を合計した「暖冷房負荷に係るエネルギーの合計」を「延床面積」で割ったもの。
数値が小さいほど、暖冷房負荷を節約

年間暖冷房負荷

・省エネ法で定める年間暖冷房負荷の計算には、特別評価方法認定を受けた計算プログラムが必要
(住宅の省エネルギー措置の届け出書作成マニュアル 第1版 P.58)

例:建築環境省エネルギー機構の「SMASH」など。

・申請を行わない場合は、一般的に1日の暖房負荷(MJ/年)、冷房負荷(MJ/年)は拡張デグリーデー法に基づいて計算。

・年間暖冷房負荷=一日の暖房負荷を年間の暖房期間にわたり積算
 暖房期間とは:日平均気温が15℃以下の期間。

・年間冷房負荷=一日の冷房負荷を年間の冷房期間にわたり積算
 冷房期間とは:暖房期間以外の期間。

・Bタイプ:Q値μ値の計算

①熱損失係数「Q値」(W/㎡K)

熱損失係数は暖房効率、つまりは「熱の逃げにくさ」を表す指標。

Q値とは屋根・外壁・床などの外皮から損失する熱量※と隙間風を含む換気によって損失する熱量の合計を「延床面積」で割ったもの。

Q値は小さいほど断熱性能は高いと判断。

※条件:建築内外の温度差が1℃の状態で、1時間に床面積1㎡当たりに建築内部から外部へ移動する熱量

 Q値

②夏期日射取得係数「μ値」

夏期日射取得係数は冷房効率、つまりは「夏に差し込む日射量」を表す指標。

μ値とは「開口部などから建物内部へ浸入する日射量の合計」を「延床面積」で割ったもの。

μ値は小さいほど日射による建物内部の温度上昇を防ぐ

μ値

B-2-3 年間暖冷房負荷とQ値μ値の基準値(次世代) につづく

【B章 省エネルギー基準】目次へ もどる