取り扱う基礎形式・基礎架構
杭基礎を含む独立フーチング基礎、布基礎、べた基礎、ラップルコンクリートを個別に配置できるほか、架構内にこれら異なる基礎を組み合わせて配置することもできます。また、外部階段直下(任意点)の基礎など通り心から外れた位置にも配置できます。
部分地下のある建物の基礎の計算ができます。基礎層が複数ある場合は、各基礎層を個別の剛床(同一水平変位)と見なし、各基礎層ごとに層せん断力を自動的に分配します。

杭種・基礎形状
杭
杭基礎
直接基礎
使用できる材質一覧
材料は基礎ごと、杭ごとに指定することができます。
| コンクリート | 普通コンクリート(Fc≦60N/mm2) | |
|---|---|---|
| 鉄筋 | 材質 | 普通鉄筋 SR235、SR295、SD235、SD295、SD345、SD390、SD490 |
| アンカー筋 SR235、SR295、SD235、SD295、SD345、SD390、SD490、KSW-400、KSW-490 |
||
| 径 | 10[9]、13、16、19、22、25、29[28]、32、35、38、41mmまで (SR材は32mmまでで[ ]内の数値はSR材の径) |
|
| 鉄骨 | SKK400、SKK490、STK400、STK490 | |
液状化判定計算・支持力計算・必要杭本数/基礎寸法の算定計算
液状化判定計算
土質柱状図の各層に対して液状化の有無を判定します。
判定結果から基準水平地盤反力係数kh0の低減率を求め、杭の応力計算(多層地盤モデル)時に考慮できます。
杭の支持力計算
国土交通省告示、学会基礎指針式、杭メーカーの認定工法による計算ができます。
支持力係数や摩擦力係数、先端N値算定区間、先端・周面摩擦応力度の上下限を直接入力することができます。
引抜き抵抗力、負の摩擦力、群杭効果を考慮することができます。
敷地内で地盤の条件が違う場合など複数の土質柱状図に対して支持力の検討ができます。
求められた支持力を該当する杭符号に自動登録することができます。
地盤の支持力計算
国土交通省告示や学会基礎指針による計算ができます。
内部摩擦角や粘着力の式を多数用意し、式を選択するだけで各値を自動計算することができます。
ラップルコンクリートを考慮することができます。
求められた支持力度は該当する基礎の個別の支持力度、または架構全体の支持力度として自動登録することができます。
杭基礎の必要杭本数・杭径の算定計算
軸力と杭の支持力から必要となる杭本数や最小の杭径を算定します。
直接基礎の必要基礎寸法の算定計算
軸力と地盤の許容支持力度から必要な基礎底版面積(底版寸法)を求めます。
杭・基礎の応力計算
扱う荷重ケース
鉛直、地震、風圧、積雪を扱うことができます。
基礎重量の計算
基礎フーチング・スラブと基礎柱・基礎ばりとの重複分を控除した正確な重量を自動計算します。また、直接入力も可能です。
上部構造の応力
上部構造の支点反力を自動取得することができます。また、直接入力することもできます。
基礎ばりがない方向の応力の扱い
ユーザーの指定に加えて、建物上部構造の支点の拘束条件(固定、半固定)や基礎ばりの有無をプログラムが自動的に判断し、支点位置の曲げモーメントやせん断力の杭およびフーチングでの負担、または上部構造への曲げ戻しの設定を行います。
杭頭に作用する水平力
上部構造の応力計算によって求められた各階の水平力に、基礎重量を加算した各層の水平力を自動計算します。
層ごとに剛床を設定できるほか、同一層内における多剛床(同一水平変位)や基礎ばりがない方向に対する独立水平変位を設定できます。
杭基礎ごとに方向別杭頭固定度を設定することができます。
杭の計算(上部構造〜基礎分離モデル)
杭全長にわたって一定の水平地盤反力係数khを持つと仮定する「一様地盤モデル」、深さごとに異なる水平地盤反力係数khを持つと仮定「多層地盤モデル」のいずれかを選択することができます。
杭頭変位量が1cmを超える場合は変位に応じたkhを用いて収斂計算を行うことができます。
杭の計算(上部構造〜杭〜地盤系一体解析モデル)
BUS-5を組み合わせて使用することで、柱の直下に配置された杭を全長にわたって線材に置換し、指定されたピッチで節点を設け、地盤のP-y関係のモデル化により水平地盤バネを設けます。許容応力度等計算から保有水平耐力計算までを行います。保有耐力計算では地盤や杭の塑性化を考慮することができます。
杭・基礎の断面計算
杭の断面計算
XY両方向から水平力が杭頭に作用する場合、2軸の設計用曲げモーメントを合成して検討します。また、各杭種類に応じて以下の断面計算を行うことができます。
場所打ち杭
作用する水平力に対して、必要な主筋、せん断補強筋を求める算定計算および許容応力度に対する検定計算を行います。また杭ごと、部位ごとにかぶり厚や算定する鉄筋径を変更することができます。
鋼管杭
作用する水平力に対して、必要な鋼管厚を求める算定計算および許容応力度に対する検定計算を行います。
既製コンクリート杭
作用する水平力に対して、耐力を満たす杭種を求める算定計算と許容応力度に対する検定計算を行います。PHC杭で水平耐力が不足する場合はPRCあるいはSC杭で必要な杭種や鋼管厚を自動算定します。
杭頭接合部の断面計算
基礎配置位置や杭種毎に杭頭接合部の鉄筋量計算、杭頭接合部の各種応力に対する強度検討計算を行うことができます。
接合方式は以下の4方式の中から選択することができ、鉄筋量検討時の仮想コンクリート断面のオフセットやアンカー筋の定着長さも指定することができます。
軸方向の押込み力に対する検討においては、許容圧縮応力度を支圧端部面積と局部圧縮を受ける面積との係数から求めた許容支圧応力度に対して検討することも可能です。
主筋定着方式1
杭体主筋を延長あるいははつり出す、またはフーチング内に定着させ、杭頭拘束曲げモーメントに抵抗する方式。
主筋定着方式2
杭鋼管部に鉄筋をフレア溶接し、フーチング内に定着させ、杭頭拘束曲げモーメントに抵抗する方式。
中詰め補強方式
杭頭部を鉄筋あるいは中詰め鉄筋コンクリートで補強し、鉄筋をフーチング内に定着させ、杭頭拘束曲げモーメントに抵抗する方式。
埋込み方式
フーチングの中に杭を一定長だけ埋込み、埋込んだ部分によって杭頭拘束曲げモーメントに抵抗する方法。
基礎フーチング・スラブの断面計算
杭または地盤から作用する杭反力(地反力)に対する断面計算を行います。また、基礎が偏心している場合など基礎で発生する曲げモーメントを基礎フーチング・スラブで負担することもできます。
杭基礎※
杭反力に対して、ベース筋本数、はかま筋本数の計算、せん断力、パンチングシアー、必要付着・定着長さの検討を行います。
施工誤差を入力することができ、フーチングの付加軸力として考慮するのか、偏心曲げモーメントとして上部構造に曲げ戻すのかを選択できます。
応力算定位置の内側に杭心がある場合は、応力を考慮するかどうか指定することができます。
フーチングへの杭の呑み込み長さを基礎ごとに指定できます。
杭によるフーチングのねじれを検討できます。
独立フーチング基礎※
地反力に対して、ベース筋本数、はかま筋本数の計算、せん断力、パンチングシアー、必要付着・定着長さの検討を行います。
布基礎※
地反力に対して、ベース筋本数、はかま筋本数の計算、せん断力、必要付着・定着長さの検討を行います。
布基礎の出方向への偏心により、独立基礎と同様に偏心曲げモーメントの計算を行うことができます。
1方向布基礎に対して出長さを入力することができます。重量計算および柱支配面積算定時に考慮され、浮上りへの抵抗ならびに地反力の低減に効果を発揮します。
べた基礎※
地反力に対して、長辺短辺方向の主筋本数、せん断、必要付着・定着長さの検討を行います。
べた基礎の外周に片持スラブを配置することができます。接地圧や重量計算で考慮され、断面計算も行います。
べた基礎の外周に出隅スラブを配置することができます。接地圧や重量計算で考慮します。
ラップルコンクリート
基礎下端から支持地盤までに打設する無筋コンクリートを入力できます。
基礎重量、地盤の支持力、接地圧、沈下量、数量計算時に考慮します。
※これらの鉄筋は配置位置ごとに材質や鉄筋径、かぶり厚などを指定することができます。
数量計算
杭基礎、独立フーチング基礎、布基礎、べた基礎、ラップルコンクリートについて掘削土量、コンクリート量、鉄筋量、鉄骨量、杭本数などコスト算定に用いる基本的な数値を計算します。
| 種別 | 計算内容 | |
|---|---|---|
| 杭 | 既製コンクリート杭 | 杭径、杭種、杭長、鋼管厚ごとに本数の集計、総延長を求めます。 |
| 鋼管杭 | ||
| 場所打ち杭 | 掘削土量、コンクリート量、鉄筋重量、鉄骨重量を求めます。 | |
| 基礎フーチング・スラブ | 掘削土量、埋戻土量、コンクリート量、型枠面積、鉄筋重量を求めます。 | |
| ラップルコンクリート | 掘削土量、埋戻土量、コンクリート量、型枠面積を求めます。 | |
沈下量計算
基礎フーチング・スラブ、および杭に対する即時沈下量、圧密沈下量を計算します。なお、布基礎、べた基礎においては柱支配面積に従って沈下量の計算を行います。
基礎ばりの剛性や隣接する基礎からの影響を考慮することができます。
杭基礎の即時沈下量計算に関しては、杭1本当たりの沈下量を計算する「杭頭荷重〜沈下量曲線」と群杭包絡ブロックとして沈下量を計算する「等価荷重面法」のいずれかを選択することができます。また、摩擦杭などに対して荷重作用面位置を直接指定することができます。
学会基礎指針に基づき、相対沈下量、総沈下量、変形角を求めます。
入力
入力メニューの構成やダイアログの形式はBUS-5の仕様に合わせています。上部架構データの入力後、基礎符号や基礎に関連する計算条件の入力がスムーズに行えます。
出力
基礎形式に応じた出力
計算書(計算結果)は、表と伏図、各種グラフ(杭体の応力・変位図やM-Nインタラクションカーブ図)を用いてコンパクトで見やすく出力します。カラー表現もでき、計算結果の要点を容易に確認できます。また、クリップボード経由でMicrosoft ExcelやMicrosoft Wordへ計算結果を貼り付けることができます。
検定比図
杭、基礎フーチング・スラブの断面検定比を伏図形式で出力できます。
杭反力、接地圧、負担面積一覧表
杭、基礎フーチング・スラブの反力および負担面積を一覧表として出力できます。
杭体M-N相関曲線図
鋼管杭、既製コンクリート杭および、場所打ち杭のM-N相関曲線図を出力します。
計算結果の内訳、CSV出力
各計算結果表の欄外に内訳を出力する備考欄を設けており、結果値の計算過程を追うことができます。また基礎底の離散化による接地圧計算や杭の収斂計算などの出力の情報量が多いものに関してはCSV形式ファイルにより内訳を出力します。
上部構造への転送データ
自動で上部構造へ曲げ戻し、浮上り抵抗重量、圧縮耐力を転送することができます。
曲げ戻しデータ
浮上り抵抗重量・圧縮耐力
| 基礎形式 | 浮上り抵抗力 |
|---|---|
| 杭基礎 | 基礎重量+短期引抜き抵抗力×杭本数 |
| 独立フーチング基礎 | 基礎重量 |
| 布基礎 |
| 基礎形式 | 浮上り抵抗力 | 圧縮耐力 |
|---|---|---|
| 杭基礎 | 基礎重量+終局時引抜き抵抗力×本数 | 終局時支持力×本数-基礎重量 |
| 独立 フーチング基礎 |
基礎重量 | 終局時支持力度×基礎底面積-基礎重量 |
| 布基礎 |
準拠規準
法令等
- 建築基準法、同施行令、国土交通省告示および技術的助言
法令に準じる基準等解説書
- 国土交通省住宅局建築指導課他監修
「2007年版建築物の構造関係技術基準解説書」 - 日本建築センター
「地震力に対する建築物の基礎の設計指針」
日本建築学会等規準
- 日本建築学会
「建築基礎構造設計指針 2001年改」 - 日本建築学会
「鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説 1999年改」 - 日本建築学会
「鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説 1988年改 1991年一部改」 - 日本建築学会
「鉄骨鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説 2001年改」 - (社)コンクリートパイル建設技術協会
「既製コンクリート杭−基礎構造設計マニュアル(建築編)」 - (社)日本道路協会
「道路橋示方書」 - (社)日本道路協会
「杭基礎設計便覧」 - 東京都建築構造行政連絡会
「建築構造設計指針2010年版」 - 横浜市建築局
「横浜市建築構造設計指針2003年版」 - 大阪市住宅局建築指導部
「大阪市建築構造設計指針2003年版」 - (財)日本建築総合試験所
「建築技術性能証明 評価概要報告書SB耐震杭工法(杭頭部鋼管巻き場所打ちコンクリート杭工法)設計・施工指針」 - 耐震杭協会
「NKTB・SKTB・KKTB・SMTB場所打鋼管コンクリート杭」 - 彰国社
「建築構造学大系 第11巻 平板構造(1970年11月)」 - 日本土木学会
「構造力学公式集(1986年6月)」
