構造プログラムの性能評価制度と当社の対応
6月17日国土交通大臣認定取得
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2002年6月20日更新
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拝啓、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のお引き立てにあずかり、厚くお礼申し上げます。
さて、建築基準法の改正にともなって一貫構造計算プログラムの取り扱いが変わります。
新しい制度の概要と行政の対応や当社の対応などについてお知らせいたします。
ご不明な点などは下記までお問い合わせください。
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お問い合せ窓口
(株)構造システム東京本社 TEL:03-3235-7181
大阪支社 TEL:06-6203-3346
敬具
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背 景
平成12年5月31日に建設省住宅局建築指導課長が出された通達(建設省住指発第681号の15)で、
それまでに評定を受けた一貫構造計算プログラムに与えられていた大臣認定が今年の6月以降は無効になります。
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大臣認定とは
建築基準法施行規則第1条の3第1項に定められた構造計算書の作成において、大臣認定を受けたプログラムで構造計算を行った場合は、確認申請時の図書省略が認められます。
すなわち計算に利用したプログラムに関する図書(プログラムの処理手順を記述したもの)を確認申請時に添付しなくて良いという取り扱いがされています。
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新しい性能評価制度
(財)日本建築センターでは評定制度に代わる「性能評価」という制度を平成12年後半に新設しました。
構造計算プログラムはこの性能評価を受けると大臣認定を受けることができ、以前の評定プログラムと同様に確認申請時の図書省略ができることになります。
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新しい制度への当社の対応
当社は昨年10月から、一貫構造計算プログラムの性能評価の審査を受け、4月22日に審査が終了いたしました。
性能評価の審査は構造種別毎に受けることになっていますので性能評価番号も構造種別毎に下記のように決まりました。
主たる構造種別が鉄筋コンクリート造 …BCJ基評−CP0026−01
主たる構造種別が鉄骨造 …BCJ基評−CP0027−01
主たる構造種別が鉄骨鉄筋コンクリート造 …BCJ基評−CP0028−01
また、6月17日に国土交通大臣認定を取得し、認定番号は構造種別毎に下記のように決まりました。
これにより、6月以降も図書省略ができるプログラム「BUS−3」を提供できる準備が整いました。
この性能評価の審査を受けるには今までと違った出力が要求されました。
構造計算書(その1)と呼ばれているもので内容が決められ(別紙参照)、大量の出力に目を通さなくても計算建物の概要を把握できるものです。
大臣認定を受けた構造種別はRC/S/SRCの3種類で、高さが60m以下の建物の許容応力度等計算(計算ルート1〜3)に適用できます。
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新しいプログラム[BUS−3]の登場
【BUS-3】は、性能評価の計算範囲(計算ルート1〜3)に対応するため、従来のBUS-2.5、BUS-U2の機能を1つに集約しました。
さらに、新たに要求された構造計算書(その1)の出力に加え、性能評価の審査過程で要望された項目や、最新の法規や諸基準への対応も行い、
従来の評定プログラムに比べ多くの機能を持っております。
日本の面積は地球上の陸地の約1/400ですが、日本列島とその周辺から放出されている地震や噴火のエネルギーは地球全体の約1/10といわれ、
平均の約40倍という地殻変動の激しい自然条件を考えなければなりません。
この様な状況では、荷重と建物の変形の関係や終局の状態を把握して構造設計を進める必要が今後はさらに高まると考えております。
【BUS-3】はこれらに対応する有用な設計ツールであり、ぜひ導入をご検討いただきたいと思います。
BUSシリーズ各プログラムからのバージョンアップ料はお問い合わせください。なお【BUS-3】の定価は150万円とさせていただきます。
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行政の対応
6月1日以降の確認申請窓口での対応に関して、当社で建築主事の方々に問い合わせをいたしました。
回答は概ね一致し、以下の様な内容でした。
6月1日になったからといって、それまで計算に使用していた評定プログラムが一夜にして問題を生じるわけではない。
したがって評定を取っていたプログラムは5月31日を過ぎたからといって、今までの扱いから大きく変えることはできないと考えている。
ただし、行政の窓口としては今後評価を取ったプログラムを使用してもらうようにお願いをしていく。特に旧バージョンの場合は計算式なども違っているので、新しい規準にあったプログラムを利用して欲しい。
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バージョンアップ製品の発送時期
4月22日に性能評価の審査は終了し、6月17日に大臣認定を取得しましたので、
「BUS−3」へのバージョンアップをお申し込みいただいた方へは、今月末から順次製品をお送りする予定にしております。
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以上
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